カイ日乗 2024/12

2024/12/1(日)

トップ客。アイルランド系ナポリ人(役者・デヴィッド・パワー&フランチェスカ)が明日から福岡、長崎、別府等を野宿しながらレンターカーで旅するというので、杵築市山香町の二宮圭一さんを紹介した。うまく連絡が取れますように!

Kim Sunghaの台湾人の友人ゴーさんも来る。

メルボルンからのカップルは、勝野君、金成河の高円寺の友人の台湾(高雄)の呉さん、草間喆雄さんらと歓談し、それぞれTシャツを買ってくれた。

ファイバー・アーチストの草間喆雄さんは近場で3日間展示をしていることもあって4日間連続の来店だった。そしていつだってそうだが、客と客をよく結び付けてくれる。博江さんが冗談で「カイさんが居ない間喆ちゃんが(八文字屋のカウンターに)入ったら?」と言ってくれるほどの八文字屋への愛が毎度溢れ出る。

今晩の後半もスリリングな話が展開された。

2024/12/2(月)

トップはやはり、北京からの若者だった。訊けば、中国の大きなソーシャル・メディアに出ているという。半年くらいは持ちそうだな(笑)。

広島から英恵パワー到来、長渕剛+矢沢永吉のミックスのシンガーの筆屋さんを引き連れて。そこにシシリアンのミラノで100人の従業員を要する32歳のレストラン経営者が乱入して、やや荒れ模様。

次ぎはフランスの田舎でなくパリからのカップル(笑)。男は写真家。

やるべきことはやる!とはなかなかなっていない。頑張らなければ。

師走のボヤキ、総集編になれば良いがどうかな?

もう少ししたらほんやら洞全焼から10年になる。10年なんてあっという間で火事後に人喰いバクテリアにやられていわや片脚切断という憂き目に合いそうになり、コロナ期を経て直腸癌の手術があり、フランクフルトアムマインや二条城・京都駅・賀茂川と高野川べり、ギャルリエ宮脇、パリ、故郷大分・山香・高田での展示、去年の京都府文化功労賞受賞はあったが僕の生活に変化なし。八文字屋が潰れそうだと叫ぶ頻度が減ったくらいのもの。身軽になるために蔵書や写真集ストックの管理に頼みにしていた姉があっけなく亡くなり、姉に変わる引き受け手もない。山香とかにそういう小屋でもあれば、喜んであげるのだが、先立つモノがいる。

来年カナダ、再来年ルーマニアと招きは多いが、八文字屋をどうしようか?

井上章一さんなんか「後継者募集」の看板を出して好き風に動いたら?と言ってくれる。動くにも年金はゼロだし、国民健康保険に入ったのもバクテリア手術だし、何をするにもモトデがいる。

「中信・京都美術文化賞」を受賞してからの15年はあっと言う間だった。同賞受賞者でぼくほどアップアップしている方は居ないだろう(笑)。

これからの15年がぼくにあるとは理性的に考えてあり得ない。4年少しで80歳だ。

出来ることは八文字屋に入る回数を減らして、ゴミ類を確実に減らし、在庫写真集やTシャツを売ることくらいだ。

月曜社からの書下ろしがでたら、次は八文字屋の書下ろしだ!と思っていたが、そう簡単に問屋はおろしてくれない。他にも大分の事でもやるべきことはある。

皆さん、Tシャツ、写真集在庫お買い上げ、よろしく!

Shinhyeさんは明日引っ越しという。

サエちゃんへの問い合わせの返信。(助成金は)来年になるだろう、と。

トップはやはり、北京からの若者だった。訊けば、中国の大きなソーシャル・メディアに出ているという。半年くらいは持ちそうだな(笑)。

更に中国からのカップルそして元龍谷大学教授の鈴木さん。

次ぎはフランスの田舎でなくパリからのカップル(笑)。男は写真家。

昼下がりの散歩。服部正実展では服部正実さんの図録「私の百鍾馗」@つぼみ堂(出町柳)をいただく。

2024/12/3(火)

尾崎真人さん、東京は多摩からの女性ひとり、オーストラリアからのカップル、そして王治宸さん。

今年で1番お客さんが少ない日になった。

昨日も来てくれた南京出身の上海大学生・王治宸さん(22歳・コンピュータサイエンス専攻)に中国のソーシャルメディアに八文字屋はどう書かれているか訊いた。Care-freeだと言って、メモを残してくれた。勝手気儘で良い店だ。「甲斐さんは有名ですよ」と。

読書に時間を充てたが、読むスピードがとても落ちているのがわかった。

斉藤真理子さんのシュアからの本やっと半分読む。

2024/12/4(水)

朝からチャリキー探し。スペアと取り外し用のドライバーを買った後、チャリを買った時点でスペアが2つついていたとSに言われる。

洛北スクウェアにキーにつける飾りを買いに行く。

その後、恵文社一乗寺店に行き黒川創の「この星のソウル」を買う。

ツーショット15部、70年代ほんやら洞5部注文うける。

本日、八文字屋は18:40にオープンしました!よろしく!エリック・マタレーゼさんが来店予定です。元NHKのジュリーも。

浅利ちゃんバイト。

中国人ラッシュ続く。チャーミングなChan Chikiさん、Suicaで払えますか?という中国人はプルースト愛読者。

トノヤンくる。

2024/12/5(木)

6時過ぎに八文字屋開店。

トーマス・ダニエルより電話。今からシンミサさんら10人で行きます、と。大徳寺高桐院で磯崎新2回忌法要の流れ。その前に、シンミサさんからfacebook友達リクエストがあった。

そして、磯崎新2回忌法要@大徳寺高桐院の後、トーマス・ダニエルさんから営業中の確認後、辛さん一行来店。辛さんとは積もる話の一端を喋り合う。上野墓地(浄明寺)のこと、磯崎新の母のこと等、話は弾む。Tシャツ買ってくれる。法要出席の田中純さんは直ぐ東京へ。浅田彰さんは八文字屋まで来ず。フランス若者グループ来る。

日経の安芸さん、明日のコピー持参。明後日の電子版の確認。今度、写真集が出たら、ちゃんと書く約束をしてくれる。

中国女性、リュクサンブール公園のフライヤーのコピーをとりに来る、深夜、玉ちゃん、3時まで。

2024/12/6(金)

ぼくは悪徳不動産屋と信用保証組合(元サラ金)が店子に示す態度は話が飛躍しますが、日常的に「戒厳令」を支持しているのと同等だとおもっています(笑)。資本主義は、そんなとこに依拠している、と思っている。

来春、八文字屋は開店満40年になる。それまでに懸案の書下ろし「ほんやら洞の青春」(月曜社)が陽の目をみるのを楽しみにしていたが、どうやら間に合わない。そこで、春に何としても一冊八文字屋40年の写真集を自分で出すことにした。

その作業を年内にやることにした。この写真集に出たいとか、何か考えがある人、この1、2ヶ月内にアドバイスを下さい。 

今日も、上海、北京、香港付近からの来客多し。北京からの張さん、感じよし。

塔下守さんは久しぶり。NHKの八木下さんは、元NHKの森下さんの先輩を同伴。森下さん電話するも不調で来れず。コロンビアからの兄弟来店。酔って居眠る。

斎藤真理子「在日コリアン翻訳者の肖像」(sure)を2週間ほど、楽しみながら行きつ戻りつしながら読む。メモしたいことも少々あるが、今はやめておく。69年頃から中途半端に齧ってきた在日コリアンの翻訳者の著作の系譜とか訳者の個性や繋がりが解ってありがたい。

本日の日本経済新聞夕刊(関西)の「関西フォークとは何だったのか(下)」に少し甲斐写真も登場します。また、翌日(12月7日)の有料版(ネット?)にも、登場するらしいですよ。 

管理会社が工事費を大家に払ったら、あかん!ほざいとる。

2024/12/7(土)

川上聡さんの六角の家、水俣を見に行く。

本日の日本経済新聞電子版に怪爺登場。

パチャンガ。

昨夜の八文字屋は結構な来客あり。

気がついたら、ひとり京大生を除けば全て中国からの観光客になっていた。

ゲームデザイナーも居れば、好きな写真集を買うためにきたとしか見えない大きなリュックを背負った無口組もいる。中国語圏のシンガポールからのインテリ層も。そのまま推移するかと思いきや、実に多様な客層。

オーストラリア、カナダ、イタリア、フランス、中国のお客さんが7割かな?

飲めなくなった段ちゃん、キンチョールの梅田さん&三宅さん、田中直子さん&仙台の歯科医師、25年ぶりの元工繊大(建築学科)のマサキさん、モエちゃん&ボーイフレンド、オイルのミノルさんと仲間、向山君、江坂さんも居るにはいた。8時には、水俣を撮影した宮崎の芥川仁さん仲間もいた。2時以降に「ろくでなし」を追い出されたオーストラリア人らも。

それぞれ凄く大切な意見交換がなされている様子が窺えた。

怪爺的目標達成。

分林寛奈子ちゃんが今日結婚したようだ。

2024/12/8(日)

昨夜は疲れた。

八文字屋のTシャツ在庫チェックが朝イチのしごと。

午後雨。

雨を避けて早い時間に出勤。

島津さんがトップ。韓国の男性と。ついで、埴生さん一行。読売新聞の西田さんと先輩来店。

あとはもう今日は誰も来ないかな?と思っていたら北京からアニメーションライターのカップル。女性が「枕猫」Tシャツを買ってくれる。更に最近よく来て写真集を買ってくれている上海の青年。更に、中国人カップル。そして更にニューヨークから写真家来店。ハンサムのイタリア系アメリカ人。Sam Youkillというインフルエンサーのようだ。K-kei。

2024/12/9(月)

Instagramのフォロワーが急増、びっくり仰天。チャイナパワー?と思ったが、違うと教えてくれる方がいる。Sam youkillsという昨夜のニューヨーク男の書き込みのせい。

彼の写真を見ながら、70年代末、2000年代初頭にカメラを持ってアジアにでも行ったら!?と二度言われた頃のことを思い出す。70年代末にアジアに出ていたら、どうか?八文字屋はなかった。2000年代出発は?経済は安定していた?

京大北部キャンパスの美しい銀杏の葉は、今日、明日がピークかな?

月曜日なのに、一階の店は閉店。

千津さん、猫本30冊持参。猫、増刷しようか?と言う。

トップはやはり、北京からの若者だった。

訊けば、中国の大きなソーシャル・メディアにやはり出ているのを見て来店、と言う。半年くらいはこの傾向は持ちそうだな(笑)。

性格の脆弱性は、管理会社とのやりとりでも露呈している。

いしいしんじさんが、「八文字屋の後継者に僕がなる」と言い出す。(僕は『言質を取りましたよ!』と一応、応ずる)そう(いしい経営に)なれば、流行ること請け合い。逆に、何故、オレは中途半端な経営をしているのか!?が照射される。

2014年12月9日の自分のfacebookに写っている知人、関係者の出版物について語ることだけで一編の読み物を仕上げられない自分はダメな奴だと思う。不甲斐なし。

いや、今回の管理会社とのトラブルでも、ひとつの小説の恰好のネタだ。形象化しなければダメだ。こんなことが出来すれば書く気構えで20歳代を過ごしていた。それが、今、いざ、書けそうになると、老化で体力も時間も失っているのを痛感。

八文字屋には、9時まで客なし(6時40分に開店したのに)。

気が付いたら、パチャンガで3050円使い、業務スーパーでスパゲッティ等の余計な買物をして、千津さんに猫本30冊の代金支払いの金を失ってしるのに気がつく。

誰か客よ、早く来てくれ!と焦る。

そして、やっと、4人組+カップルの中国人+1人の中国人が来てほっとする。

トロントの22歳の女の子が来て(一杯ご馳走すると言ってくれて)ギリギリ支払い可能となる。(帰る段に、このヤスミンさんは自分の言った事の意味がわかってなかった、と気付き、少し後悔した様子)。

いしいしんじさん、初代(ダ・ヴィンチの編集長)の長薗安弘さん同伴。2日前に91歳のお父さんをいしいさんは失う。11日が通夜だと言う。長薗安浩さんはいしいさんに読んで欲しい自分が3年かけて書いた小説持参。矢野優さんにも読んで欲しい、と。

鈴鹿からの日本酒に興味あるフランス人来店。モノシャカグループ6人くる。

2024/12/10(火)

尾崎真人さん、19時と同時に来店。

20時に早々と30~40歳くらいの清楚な中国の女性が来て、さんざん写真を撮り、近くに美味しいオムライス屋さんはないですか?とだけ訊いて、何も飲まずに帰って行った(笑)。

日曜日に猫写真集を買いに来てくれたオーストラリアのカップルが今日も来てくれた。

琢ちゃん久しぶり。

3時前に閉店。

2024/12/11(水)

あがた森魚から「海底二万マイル」の動画が、メッセンジャーに何故か届く。

小倉エージよりコピー

「中山ラビ DVD&メモリアルブック『私は平気』~長文です~

3年前の7月、中山ラビの訃報を届けてくれたのは古川豪でした。

どうして私に訃報を届けてくれたのかを彼に尋ねたら、古川が京都に移住して間もない中山やラビと知己を得た当時、彼らの会話に私の名前がしきりと出ていたからだと教えられました。

ラビのことは彼女が作詞、作曲し、歌うきっかけになった中山容を介して知りました。中山容は片桐ユズルに紹介されました。片桐は関西フォークを積極的に紹介してきた「かわら版」を主宰した詩人であり、中村とうようとともに私の師にあたります。

以前、ソニーがアメリカのCBS Columbiaの日本での配給権を獲得した際、ボブ・ディランのアルバムを新たに紹介するにあたって、訳詞者として片桐ユズルを推薦。その後、晶文社から『ボブ・ディラン全詩集』が出版されるにあたり、片桐が翻訳を担い、中山容が協力ということもありました。

ラビのアルバムは出るたびに聴いてはいましたが、たまに電話で話したり、ヴィデオを送ってくれたこと以外、さして交流もないまま疎遠になってしまいました。葬儀には駆られるようにして出向きましたが、子息とのつきあいはなく、献花だけでいとましました。

それに、ある夜かかってきた電話でのアルバム『MUZAN』や『SUSHI』の愚痴こぼしや、中山容のことを思い出しながら、アルバムに耳を傾けるということはしませんでした。

つい先頃、以前自由国民社で『現代用語の基礎知識』の編集に携わっていたシミズヒトシが創設したハモニカブックスから、ラビとの縁を知ってかどうか「中山ラビ DVD&メモリアルブック『私は平気』」が送り届けられました。

ラビの亡き後、アルバムに耳を傾けることはなかったのに、手にしてすぐさまDVDを視聴しました。

シミズヒトシが触れるには、2020年6月「ステージ4、あと3カ月」と本人から告白され「あたし死ぬ気ないから」と、各種の治療を経て回復。11月14日、吉祥寺のStar Pine’s Cafeでの「ラビ組」のライヴを実施。DVDにはそのすべてが収録されています。

情念的な趣の「スローモーション」。「色さめて」や「グッバイ上海」の変貌ぶり。ふてぶてしい「あてのない日」。はすっぱな姉御肌むきだしの「私は平気」。演歌ロック風の「あなたのなか」。真摯な歌唱が光る「星のくだける音きこえます」。

執念のライブと語るに相応しく、年輪を経て円熟味を増し、人柄を物語る歌唱の味わいにひかれました。

メモリアル・ブックに収録された小林貴の曲目解説、小川ヒロ、加藤ヒロユキ、森英治、山口とも、高橋誠一、梅津和時といったラビ組の面々、RYOUTAや竹中直人が寄せた言葉。

大塚まさじのFM番組『ムーンライトマジック』に出演した際の書き起こしは、同番組でラビが明かした足跡、作品についてのエピソードが興味深い。是非、一読、視聴を!」。

日曜日に猫写真集を買いに来てくれたオーストラリアのカップルが今日も来てくれた。

八文字屋の階下への水もれ、12月10日に工事すると、管理会社は言っていたのに、まだ当分しないとのこと。工事費用は当方が全額先週払ったが、ちょっと様子を見よう。

2024/12/12(木)

吉田キャンパスで柘榴を拾う。

3連ちゃんで八文字屋客の出足が鈍いな(笑)。

八文字屋には信じられないくらい外国人客が連日押しかけている。特に50歳代以上の京都在住者は見る影がないほどだが、日本人客を圧倒している。しかも写真集「ツーショット」「On Reading」「京都ほんやら洞の猫」を何人もが買って行く。ラストコピー1冊しかない「路地裏の京都」など「5000円出すので売れ!」と言う。無いから売らない。今これを出せば売れる!

今晩の前半の台風の眼は21歳、22歳、28歳の中国女性だった。 

メキシコの2人、ロシアから日本に帰化した池田来さん、中国の3人娘、日本の旅行業者2人、フランス人3人と共に。フレデリックが最後まで。

2024/12/13(金)

疲れ取れず。

16時からのギャルリー宮脇へ。西村一成展に行く。5時に引き上げる。

2時間ダラダラする。

朝昼バタバタしたので、八文字屋はゆっくりスタートします。と言っても、もう店に入って居ますけど。バイトは浅利ちゃんだ。

飯沢耕太郎は来ず。

トップは、ヤン・ベッカー(スイス)が奈良の奈良町で新年に2人展をやるとフライヤーを持参。昨夜来たフランス、イタリアに行くタイで仕事をする中国女性、宮脇さんも雇人の女性同伴(Tシャツを買ってくれる)。台湾から5年ぶりの4人客(高齢者は80歳)カリフォルニアの3人、奈良井さん、萌永ちゃんが新任を同伴。萌永ちや、今年しは鴻英良さんが亡くなったのが悲しい。良い人だったのに!と言う。終わりがけにフィンランド男、萌永ちゃんに執着を示す。

2024/12/14(土)

超暇。水俣展ボランティア数人、飲めないのに芥川仁さんの縁で4人来店。「水俣・京都展」の手伝いに全国から見えている皆さんでした。ひとりを除いて皆さん下戸なのに写真家芥川仁さんの紹介(縁)で来てくれました。展示は12月22日までですが、入りがイマイチという。

勝野峻平君、成都のアートディレクター、映画監督の深田祐輔さんと、Nと飲むに行くつもりがふられ?きた共同通信の斉藤林昌君が仄めかしだが、飲み屋の写真家甲斐の撮りよう、ありうべきドキュメンタリーによる甲斐映画についての談笑を楽しく拝聴。

韓国のレコード会社の社長カップル来店。

2024/12/15(日)

セバスチャン・レゼーが来て「早すぎた?」と言う。期待外れだったかな?そこにHow are youのあさがよるさん来店。2人は話し込み、1時間ほどして2人して出かける。

勝野峻平君が来て「六曜社でヒデタロウにあった」という。

そうこうしているとヒデタロウが、大阪芸大の写真出身の青年を同伴。先週見たHow are youに出展していると彼氏が言う。その前にマロニエ、面白くなかったと感想を言っていた。彼はおばあちゃんを撮ったのを出したという。そう言われれば、それは少し面白かったかもしれないと思う。

でも、店は静かな出足。少々不安になる。そこに、京都工芸繊維大(M1)の学生が来て、岡ヤンも来る。更に、「白水社の本棚」に同じ頃連載していたと言う近畿大学の井田太郎教授が、やっと「カイさんに会えた」と言って入って来る。岡ヤン、井田さん、工芸繊維の学生で盛り上がる。

9:30頃には、九州に行っていたイタリアの若い映画監督らが戻って来る。デヴィッド&フランチェスカを我らが杵築市山香町の二宮圭一さんに紹介していた。彼らを二宮さんの仲間をあげて歓待してくれたようだ。彼らは一旦、東京に行き、今、東京のイタリア人カップルもつれて八文字屋に帰って来て突然ライブをやり始めた頃、伊勢の大輔さん来店。イタリアの彼らは明日も来八予定。

彼と彼女を山香の短期間で差配してくれた二宮圭一さん、西明寺の自らのプリコラージュ展を案内した山本閑象さん、音楽を披露した木村秀和さん、ビーガンの2人のために料理をしてくれたピア二ストの平野千尋さん、他にも多くいると思うが、皆さんの世話になった。ナポリと杵築市のアーチストの京都を介しての素晴らしい民際交流の場があっと言う間に出来た様子を2人の若いカップルから聴き嬉しいし、楽しい話だ。

深夜までいたフランスのフレデリックには「響」で歓待、ナッちゃんを愛してやまない伊勢大輔さんにはクアントローを、吉田のライブから来た玉ちゃん、そして、閉めるところに来た柊君&エリカちゃん。

3時30分就寝。

2024/12/16(月)

ルネに本を買いに行く。

いしいしんじが連載「きょくあじさしとくさのこ姫」の連載が始まった「群像」、臼杵陽「日本人のための『中東』近現代史」(角川ソフィア文庫)、池澤夏樹訳「カヴァフィス詩集」(岩波文庫)を買う。

ここのところ、ずっと血圧が高い。

そうだ、今日はデモの日だ。イタリアの若者と約束をしていたので、行けなかった。

睡眠不足と仕事のペースダウンのイラつき。

トップは上海の女性。中国客2組。東京大学のハイデッカー研究(M2)の鹿(ルウ)さん。ラストエンペラーを追い詰めた一族という。杉村昌昭さんの名前を知っているのに驚く。

2024/12/17(火)

ギャルリー宮脇に行く。

柳沢先生来店。ついで、上海からバークレーに留学し、ムービーに関心を持つ女性2人が来店。左の女性はカルフォルニアで死んだホームレスのドキュメンタリー映画を撮ったと言う。

今日も火曜日だから、トップは元京都市美術館の尾崎真人学芸課長、そして上海の女性、精華大のアルハンブラ宮殿について研究しているはたなかさん、四国から年2回の客、一見さん。そしてクウェートの写真家カップルと続く。

深夜、玉ちゃん来店。

2024/12/18(水)

朝の散歩。農学部の学生さんらが売っている白菜、大根、水菜を買う。

明日Netflixで「百年の孤独」の一部か、ファン・ルルフォーの「ペドロ・パラモ」を見ようかな。

12月21日AM11:00から八文字屋の向かいのホテルの庭で町内会の餅つきがあるらしい。(実際はなかった)。

ペナンのWanさんより嬉しいメール。

管理会社の山内さんに会う。

How are youの2部に奈良井さんと行く。

混み合う。先端科学中学校の校長来店。

ボストンとサンフランシスコから来たキレイな中国女性としばらく飲み、12時に彼女らが帰り、終わろうとしたところ、玉ちゃんが来て、3:50を過ぎた。終わろう。

2024/12/19(木)

デモ隊に遭遇。

次はトマソン研究で有名なシルヴァン・カルドネル先生が3年生の学生を4人同伴。このグループで、来年のKGでトマソン展?を徳正寺でやると教えてくれる。

Wu Hao来店。シルヴァンとすれ違うが、本をたくさん買ってくれる。景徳鎮のお猪口をプレゼントしてくれる。彼、古賀さんと会い、暫し、映画話に興じる。

2024/12/20(金)

八文字屋も年末仕様で行くか?

昨日は、昼間はぐったりしたままマルケスの「百年の孤独」のドラマをNetflixで4分の1みる。

元田中の「パチャンガ」で少しタコスを食し八文字屋へ。

梅棹マヤオさん、愛犬パリに遭遇。

10時頃迄は昨日既に年末最後だと言っていた鹿さんが楽しげに来て中国人客との談笑を続ける。相手の方も良い方。写真集を大量に購入で、当方は本の計算の間に飲み代を合わせるのを忘れてしまった。

冨樫ちゃんもWu Hao会いたさで来店?生憎、彼氏こず。

浅利ちゃんもあちこちで引っ張りだこか?疲れ気味の表情で21:30に登場。それまでは年末最悪の客のいりか!?と観念していた。10時くらいまで3~4人(しかも中国人が中心)しか客はおらず、静かな夜かと諦めていたが、徐々に中国人、台湾人、フランス人が来て店らしくなり、京大の若者もきて、更にUCLAの建築の学生が8人、茶室研究とかで来て満杯。客に席の移動をお願いせねばならぬほどの中国、台湾、東京、名古屋からの客のラッシュ。

麗しいカップルもまま見えるが撮影の暇なし。セバスチャン、フレデリックも移動しつつ飲む。

松原元実さんのUCLAの仲間たちが8人、京都先端科学大学附属中学校高等学校の教頭さんも同僚に連れられて初来店。大森一樹取材で上洛の日経新聞の古賀さん、奥山君らゆっくり喋りたい客多し。

最後にイスラエルの客が8人きて、写真を撮っても良いか?一緒に写ってくれないか?他にイスラエルの客が来たことがあるか?等口々に大声で喋る。京大人文研のニューレフト・シンポジウムのポスターを怪訝な表情で見る若者も居る。皆、20代半ばのようだった

4~5時間でTシャツ、猫写真集もよく売れた。古賀さん、再訪、Tシャツを買ってくれる。

ただ今の八文字屋。畑則行さん撮影。KGの打ち合わせの帰りに龍村織物の2人と共に。

2024/12/21(土)

朝方の話。

1:45に八文字屋で横になっていると、ドアを叩く音がした。

「久しぶりに来たというのに!、、、迷惑を掛けたくないので帰る」という男がいたが、明日には原稿を上げないといけないので、申し訳ないが、ドアを開けなかった。誰かわからないが、悪いことをした。

弘法さん。

今日のトップのお客さんは、2ヶ月前にも来たジュネーブのサンドラの友人のルシアンさん(拙写真集『ジュネーブの5日間』に登場。子供として)とオデリアさん。1月末まで日本で過ごすという。

昨年、パリのマレー地区のギャルリー、デ・ミニムで拙写真展をやってくれたオーナーのオルガのスロベニアの友人の写真家・ヨシトさんとパートナーのインドネシアのバリのウィンダさんが来店。

パリのギャラリーのオルガさんからクリスマスならでは?の嬉しいメールが来た。

年末の土曜日にしては少し寂しかった。

サンドラの友人、オルガの友人(ジュネーブ、スロベニア、バリからの客)は居たし、畑則行さんは有望な新人(龍村織物勤務の2人)同伴。閉店間際に中国客あり。

2024/12/22(日)

霙混じりの雨の朝の散歩。

夜の来客。斎藤光さん、中村裕太さんグループについで東京の今井か照容さんと来て、暫し停滞?(笑)中国からのお客さんは珍しくひとり。澤口真弥さんもパギヤンライブの帰りによる。How are youの流れはないと思っていたら、萌永ちゃんにろくでなしで会ったと小池さんが来店。元バイト(一時、大蔵さんのミディ・レコードにいた)の松原さんがセンチメンタル・シティ・ロマンスの中村督夫の息子さんと来店。そこへ名古屋の西川浩樹さん登場。西川さんは何百年も続く「有松絞」の旧家で中村さんも有松出身で、シティ・ロマンスの中村(先年死去)の息子さんは長年イギリス、スペインに逗留し、絞、染めの仕事を続けている職人肌のスペイン人がパートナーなので、話が盛り上がらない訳がない。中村さんがギターを爪弾く場面もあり、K-keiが踊りそうになる。最後に串野真也さんが元祇園の舞妓さんと来て、西川さんと串野さんが部落問題で盛り上がる。

玉ちゃんは、西川・串野話が嫌になり、途中で帰る。

2024/12/23(月)

某出版社の編集長へメール。

イギリスからの母を含め5人のお客さんは、写真をとても気に入ってくれ、ほぼ全てのポストカードに目を通し、ぼろぼろのポスター、傷んだ写真集もものともせず買い、Tシャツまで購入してくれた。

有り難いお客さんで、今、台湾にいる好きなイギリス人写真家と被写体のチョイスが似ていると教えてくれた。知り合いでは?と。

新婚旅行のスペイン・フランスのカップルも楽しかった。

2024/12/24(火)

今日も、めちゃ忙しく楽しい夜になった。  

先ず、精華のアニメーションの先生2人が踊りで待っているところからはじまった。中国、オーストラリア、シカゴ(プエリトリコ人)、香港、シンガポール、イギリスからダンサー、日本人のアーチスト、学芸員、ギャラリスト、女優、温ちゃんと彼女勤務の植木屋の社長さんが来ていろんなことを喧々諤々やり、その間にTシャツも売れたりした。

深夜のハイライトは、Siacca Akikoさんとロンドンのコンテンポラリー・Kai Tomiokaの出会い。彼と共に来店した女優は根矢涼香さん。ダンプ松本の映画「極悪女王」にデビル雅美役で出演。

Siacca章子さん、お土産持参。

2024/12/25(水)

マルケスの「百年の孤独」の第3話を見る。Kai Tomioka、根矢涼香さん、アキさんが来ると言うので、5:45には店に入る。    

開店前にロンドンからのダンサーのKai Tomiokaさん、女優の涼香さん、アキさんが八文字屋の「中之島」のテーブルを片付けてくれた。

SiaccaAkikoさん、小倉チエさんが嵐山の帰りに来る。中国人、ブラジル人数人、イギリスふたり、中国レズビアン、髙橋ジュリー、北川ドクター、鈴木龍大元教授ら来る。

12月24、25日と連日八文字屋が超賑わったのは、開店以来、初めてかも知れない。

2024/12/26(木)

ガルシア・マルケスの「百年の孤独」を50年前に読んだが、Netflixでドラマを8話の内の3話見て、こういう展開だったか?ま、兎も角、全然覚えてないのがわかった。再読しよう。展開が面白いというか(笑)めちゃくちゃだ。百年の孤独に、エレンディラが登場とも、覚えてなかった。

福島の新妻夫妻来店。梶田さんの不調を聴く。

2024/12/27(金)

浅利ちゃんにバイト代払う(今日までの3日間)。

中国、アメリカグループの混成客、意気投合。

デカルコマリィグループ来店。

11時に客がなくなり、1時までゼロ。その後きた真弥さんは眠り転ける。その間、木須井さんグループから電話があったのに、気付かず。残念。

11時にお客さんが引けてゼロになるのは、久しぶりのこと。

2024/12/28(土)

出版社の井上さん、川澄の友達と5人で来店。

ニューヨークから6人、重慶から2人、上海から2人、インド人と中国人のカップル(国籍はUSA)等々。台湾、ロサンゼルスのカップルも。

井上グループ、インドカップルに興奮。

中国勢、写真集多く買う。Tシャツも3人買う。

昨日、一昨日は八文字屋ではイタリアを除きヨーロッパ系のお客さんが少なくニューヨーク、インド系のお客さんが増えた。どういう加減か?中国の方は変わらず圧倒的に多い。

「1月3日まで連日ひとり働きなので、今日は1時30分で閉店します」と書いたが3時まで営業。

2024/12/29(日)


今朝の夢。片足の脹脛のかなりの部分が不自由のまま9年半たったが、もう一方の足も菌に侵され、それが脳に転移して記憶機能がいかれ、死にかかり海外写真展が中止になる、と。

「百年の孤独」第7話を見る。

磯崎新さんの命日に、33年前に読んだ多木浩二さんとの対談集が出てきたので飛び飛びに読んでいる。

19時オープンと同時にバルセロナから若いカップルが来店。

女性は10月にも来て、ボーイフレンドに八文字屋を見せたくて今日は一緒にきたという。ボーイフレンドは両親に拙写真集「On Reading」をお土産にするというので、汚れをゴシゴシ落とした。彼女は確か村上春樹の小説のスペイン語訳者だった筈。

8時には四国中央市の鈴木さん来店。北ぐちさんも今年2回目の来店。Tシャツを買ってくれる。

オルガからカップル写真の代金届く。

2024/12/30(月)

映画「百年の孤独」全8話を最後まで見る。また、日を改めてガルシア・マルケスの原作を読みたい。映画のエンディングはどこがどうのこうの言うつもりはない。これでよかった、と思う。町の開拓者が途中から暴れ、みんなから木に括られたまま何十年も(最後まで)いるのは、すごい。縛られたゲニウス・ロキになるのか?

親へのお土産写真を買いに来るスペイン人、髭の真弥さん、関テレの男。

12時になるかならないかの頃、陽気な5人のアメリカ人が来店。ひとりがギターを爪弾き、兄弟らしい4人が歌い始め、それまでの9時~11時の静寂の八文字屋が嘘みたいになる。アメリカ国内でバラバラに仕事をし、バラバラに住んでいる4兄弟がそろって日本旅行という事実だけでびっくりしたが、それがそれぞれ歌を披露したのにもまたびっくりした。陽気なこの兄弟が帰った後、イバンのグループもそれぞれギターを持って歌い始めた。

八文字屋は深夜になるほど盛り上がる。

2024/12/31(火)

午後の散歩。久しぶりにジャン・ポール・ルパップさんに会い、少し喋る。帰りに町内会の久保田さんに会い、娘さんを紹介される。

どういう大晦日の夜になるか楽しみつつ八文字屋へ。 

暇なのは覚悟していたが、想像以上だった。

竹村洋介は予告通りトップ客、そして豊中高校黒田さん、高取英忌の「盲人書簡ー上海篇ー」の演劇のパンフレット持参の劇団員来店。

それでも11時位までガラガラ、どうしようか!?と思う。そんな矢先に成章高校の同級生3人組(ファイティング原田お孫さんを含む)が来て聞くに耐えないエロ話の連発、向山君、S、中国人3人組(京大院生2人)、成安芸術大の中国人5人、林昌&ナッちゃんと来る。3人組は「先生、先生」と連呼している間に盛り上がる。そして飲み過ぎたようだ。彼らが帰ろうとしている時に、マッコリ作り、「ろくでなし」帰りのMさんが来て、3人は更に興奮。3人の内の1人は(馬文韜と言う)、ひとりは意識不明になり、帰るのに難儀して、4:30になる。外は警察、救急車が来る。